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2009年2月15日:ロシアとアメリカの人工衛星が宇宙空間で衝突、宇宙史上初の交通事故発生。
 
3日前の11日、ロシアの使い古された衛星「Cosmos 2251 (900kg)」と、アメリカの通信衛星「Iridium 33 (560kg)」がシベリア上空790キロの宇宙空間で衝突する、という宇宙開発史上初の交通事故が発生しました。衝突した2つの衛星はおよそ500個の破片(スペースデブリ)の雲となり、現在も軌道を周回中です。
今回ロシアの衛星に衝突、破壊されたIridium衛星(space.comより)
 
 

Iridium 33は地球上を66個の人工衛星で覆うことで、僻地を含めたどこからでも携帯電話での通話を可能とした「イリジウム計画」に使用されていました。今回のIridium 33破壊によるシステム障害は発生していませんが、イリジウム社では余分に待機していたイリジウム衛星を今後30日で破壊された衛星の担当領域に移動させることで破壊前の機能を完全に保障する、としています。

現在宇宙空間には使い古された人工衛星やその一部、ロケットの破片から宇宙飛行士が誤って放出した宇宙工具を含めた大量の宇宙ごみ(スペースデブリ)が周回しています。その速度は秒速8キロ(ピストルの弾の10倍!)にも達し、たとえ小さな破片が当たっても地上の交通事故以上の大きな衝撃を発生します。そのため、特に国際宇宙ステーションやスペースシャトルなどの有人居住施設・宇宙船はデブリ監視と回避に大変な神経を使っています。NASAのケスラー氏は「デブリの数がある臨界点を超えると、それぞれのデブリ衝突による増加が、デブリの大気圏突入・消滅による減少を上回るようになり、軌道上にデブリの弾幕が形成されることで人類の宇宙進出を阻む可能性がある」ことを指摘し、それは現在「ケスラーシンドローム」として知られるようになってきています。今回の「宇宙史上初の交通事故」が示唆するように、今後のスペースデブリ対策がますます急がれるでしょう。

五月女

 

     
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