シモニ氏はハンガリー出身のエンジニアで、マイクロソフト社のワードソフト開発に参加することで巨万の富を築きました。2007年4月の初宇宙旅行では$25mil(約25億円)の旅費を払いましたが、今回インフレの関係で$35mil(約35億円)まで値上がりした旅費を払い、史上初となる2度目の宇宙旅行に参加しました。氏は「前回の(2週間の)飛行はあまりにも短く、自分には遣り残したことがたくさんあると感じた。そのため、今回の再飛行を決意した。今後しばらくは宇宙旅行代金は値上がりする可能性があるので、手ごろな値段(!)で2度も参加できた自分は幸運だった」とコメントしています。氏は今回も2週間の滞在中に、宇宙実験や宇宙から地球の子供に向けた教育を実施する予定です。
ところで国際宇宙ステーションは今年5月以降、いよいよ最終段階の宇宙飛行士6名常駐体制に入ります(現在は3名常住)。6名の宇宙飛行士が入れ替わり立ち代り地球とステーションを往復するためにはソユーズ宇宙船をフルに活用する必要が生じ、そのため今後宇宙旅行客の席がなくなる可能性が高くなってきました。国際宇宙ステーションへの宇宙旅行を一手に引き受ける米Space Adventures社のエリック・アンダーソン社長は「現在は宇宙飛行士を打ち上げるソユーズに宇宙旅行客を”相乗り”させてもらっている。今後2012年以降の実現をめざし、宇宙旅行のみを目的とした専用ソユーズ宇宙船の打上を実現させたい」としています。現在のソユーズ宇宙船では3つの座席のうち、2つが宇宙飛行士用、1つが宇宙旅行客用ですが、”宇宙旅行専用ソユーズ宇宙船”では2人の宇宙旅行客に1人の船長、という組み合わせになります。アメリカやロシアの政治的な駆け引き、ロシア経済とインフレの行方など不確定な要因があるため、専用宇宙船の旅費がいくらくらいになるのかは大変不透明ですが、シモニ氏のコメントにもあるように現在の値段から大幅に値上がりする可能性もあります。庶民がオービタル宇宙旅行を実現する日はまだまだ先になりそうです。
五月女
|