X-37Bの前身となるX-37A実験機は宇宙空間には到達せず、地上での自動着陸技術の実証に使われました。2006年に実施された実験ではWhiteKnight輸送機(Scaled Composites社開発で、民間サブオービタル宇宙船「SpaceShipOne」の打ち上げに使用されたことで有名)から空中で切り離されたX-37A実験機は無人滑空で滑走路への自動着陸を果たしました。
来年1月に打上が予定されているX-37B実験機は、アトラスVロケットでフロリダ州から打ち上げられた後、軌道上に数日滞在、それから大気圏に再突入し、カリフォルニア州に飛行機のように帰還する予定です。実験はすべて無人で実施され、「空気力学的形状、熱防御システム、推進系、構造、自動制御」の各技術に関する検証が実施されます。
インドが同様のスペースシャトル型宇宙船を開発していることに関連して「スペースシャトル型の宇宙往還機のデメリット」を以前ご紹介しました。人間を安全に宇宙軌道に打ち上げることを第一目的にした場合、翼のあるスペースシャトル型よりもアポロ宇宙船のようなカプセル型の方がはるかにメリットがあります。しかしX-37では「軌道上の人工衛星を補修し、場合によっては地球に持ち帰る」というアメリカ空軍の要求が重要で、そのため(カプセル型ではそのようなミッションは不可能なので)有翼型の宇宙船が開発されているものと思われます。軍主導での技術開発には賛否両論あると思いますが、この技術が将来的に民間に派生し、安価な大量輸送用宇宙船の実現につながっていく可能性があります。
五月女
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