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2009年8月15日:Interorbital Systems社、超小型衛星打上からオービタル宇宙旅行まで計画中。
 
カリフォルニア州モハベ宇宙港に拠点を持つInterorbital Systems社では、現在、学生が開発した超小型衛星の打上からオービタル宇宙旅行まで、種々のサービス提供を計画しています。特に2010年末からは重さ550グラムの筒型の超小型衛星、Tube Satを高度310キロの地球低軌道に打ち上げるサービスを、特に大学や専門学校などの教育機関を対象に8000ドル(約80万円)で提供開始する予定です。打ち上げられた衛星は軌道上をおよそ3ヶ月周回し、組み込まれたミッションを遂行します。
 
同社が提供するTube Sat(左)、32個のTube Satを軌道上でバネで放出する機構(中)、
軌道上でダイポールアンテナを展開した様子(同社配布パンフレットより)
 
 
   
同社の提供する打上システムの特徴は「小型ロケットを束にすることで、超小型衛星を打ち上げる小さなロケットから、宇宙旅行用の大きなロケットまで、色々なバリエーションのロケットを開発できる」ことです。更に詳細を説明しますと:
   
   
  ●CPMs (Common Propulsion Modules)と呼ばれる直径30センチほどのロケットエンジンを最小単位とし、打上ニーズに合わせてCPMsを多数束ねあわせたロケットを開発する(クラスター化という)。  
  ●CPMsには大型ロケットエンジンに必要なターボポンプ(液体の燃料と酸化剤を加圧する装置で、高度な技術と多額の開発コストが要求される)が必要ない。またクラスター化したそれぞれのCPMsの推力を調整することで、宇宙船全体の姿勢を制御するため、ロケットエンジンそのものには推力変更装置が必要ない。これらの設計思想により構造を大幅に簡略化できる。  
  ●上記構造簡略化に加え、クラスター化に伴うCPMsの大量生産、民生品の大幅な導入により、CPMs一本のコストを非常に安くできる(約250万円)。  
  ●非常に多くのCPMsをクラスター化することで、打上の加速度を最大3gと非常に緩やかに出来る。そのため宇宙船の構造自体もそれほど頑丈にする必要が無く、軽量化が可能。またクラスター化の方法によっては直径30メートルという「非常に平べったいロケット」も可能と、設計の自由度が高まる。  
  ●高度33キロの大気層まではマッハ4に達する緩やかな加速をし、大気層を抜けた後に高度400キロの地球周回軌道に向けて、最終的にマッハ23に達する加速を行う。  
  ●コンセプトはアポロ計画を率いたフォン・ブラウン博士やルッツ・カイザー博士(現在同社顧問)が70~80年代に研究していたOTRAG計画をベースにしている。OTRAG計画では14回のサブオービタル軌道への無人打上実験を通じ、コンセプトの技術成立性とコスト低減効果の確認に成功している。  
     
  ●Neptune 30: 5基のCPMsを組み合わせることで地球低軌道に30キロのペイロードを投入可能。教育用Tube Sat、Cube Satの打上に使用する。  
  ●Neptune 1000: 33基のCPMsを組み合わせることで地球低軌道に1000キロのペイロードを投入可能。また2人乗りサブオービタル宇宙船にも使用可能。  
  ●Neptune 4000: 84基のCPMsを組み合わせることで地球低軌道に4000キロのペイロードを投入可能。5人乗りのオービタル宇宙船に使用する。  
  ●Crew Module 6 (CM-6) : Neptune 4000上段に搭載される有人カプセルで、一人の宇宙飛行士と五人の宇宙旅行客が搭乗できる。緊急脱出装置、生命維持装置、地球帰還時に必要な熱防御システムとパラシュートを備えており、数年内の実用化(型式証明取得)を目指している。  
  ●打上はすべて、同社がトンガ王国に所有する打上基地から実施する予定。  
     
     
   
 

 

同社が開発するロケットのうちNeptune 1000のコンセプト図(左)とCrew Module 6のモックアップ(同社ウェブサイトより)
 
 
 

当協会では8月24日から開催するツアーにて同社見学も実施します。参加者の方はお楽しみに!

五月女

 

     
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