HTVはH-II Transfer Vehicleの略で、重さはHTV自体が10トン、6トンのペイロードを国際宇宙ステーションに輸送する能力があります。貨物は与圧されている部分とされていない部分に別れ、与圧されていない部分は真空にむき出しの形で宇宙ステーションに到着、ロボットアームを使用して取り出したペイロードは、同じくJAXA開発の「きぼうモジュール・暴露部」に直接取り付けることが出来るように設計されています。国際宇宙ステーションに物資を輸送できる各国の無人貨物船としては、すでに実用化しているロシアのProgress宇宙船、ヨーロッパのATVや、現在開発中の米国Space X社のDragon宇宙船、同じく米国Orbital Sciences社のCygnus宇宙船などがありますが、非与圧の暴露形式を持っているのはHTVだけです。ちなみにHTVの総打上重量16トンはわが国の主力ロケットであるH-IIAの打ち上げ能力10~15トンではまかないきれないため、HTV打上のためのH-IIBロケット(同19トン)が開発されました。
順調に行けば9月11日に打ち上げられたHTVは17日には国際宇宙ステーションに無人で到着、約一月間ステーションにとどまった後、南太平洋上で大気圏に再突入、燃え尽きることになっています(HTVは地球帰還用の耐熱シールドは持っていません)。HTVの技術は将来の日本独自の有人宇宙船開発にもつながるもので、今回の飛行の成功が待ち望まれます。 五月女
|