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2009年10月3日:NASA、初の展開式耐熱シールド・軌道実験に成功。
 
(文責:五月女)NASAは今年8月に「展開式耐熱シールド」の打上、軌道上での展開、大気圏再突入実験に成功していたことが分かりました。この実験は「IRVE: Inflatable Re-entry Vehicle Experiment」と呼ばれ、NASAラングレー研究所が中心となって進めてきたものです。
 
今回打ち上げられた展開式耐熱シールド(左)と、打上の様子(space.comより)
 
 
今回の実験に関連する情報ですが:
  ●ロケット内部に折りたたんで打ち上げ、軌道上で風船のように膨らませる耐熱シールドの初めての実証試験。
  ●固体ロケットが発生する振動を軽減するために導入されたC-springはうまく機能するか?(C型のバネをロケットの胴体と胴体のつなぎ目円周方向にずらりと並べ、下段の振動が上段に伝わりにくいように設計が変更されています)
  ●(減速効率を高めるため)大気との当たり面を増やすには耐熱シールドは大きいほど良いが、ロケットの打ち上げスペースには制約がある。そこでたたんで打ち上げ、軌道上で膨らませる本コンセプトが有効となる。
  ●コンセプト自体は40年前からあるが、たためる上に高温に耐えうる材料がこれまでなかった。今回開発された材料には、防弾チョッキにも使用されるケブラー材の繊維表面に直接シリコン皮膜が耐熱用に蒸着されている(詳細不明)。丈夫なケブラー材が構造を、シリコンコーティングが耐熱を受け持つ設計になっている。
  ●今回の実験では高度200キロで宇宙空間に放出された耐熱シールド実験体内部に急速に窒素ガスを封入、実験体は上左写真のようなキノコ型に90秒で展開された。その後、実験体はとんがり部分を進行方向に向けて大気圏内に再突入、とくに大きな破壊も見られず有用なデータを地上に送信した。
  ●実験の様子はこちらから(2分30秒くらいから実験の様子を示したCGあり)
   

NASAは今回の成功を受けて、今後は更に大型で高温に耐えられるプロトタイプの開発に移行していく、としています。

五月女

 

     
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