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(文責:五月女)現在私たちが使用している旅客機はおよそ音速の0.85倍(マッハ0.85)の速度で飛行し、東京・ロサンゼルス間を約10時間、東京・ヨーロッパ間を約12時間で結んでいます。1960年代には輸送速度を大幅に高めた初の超音速旅客機「コンコルド」が就航、マッハ2.0の速度で通常7時間かかるニューヨーク・パリ間を3時間30分で結びましたが、燃費の高さ、衝撃波による騒音、メインテナンス費用の高さなどが原因で現在は引退しています。
アメリカ・ネバダ州に拠点を持つAerion社では、現在小型の超音速ビジネスジェット機の開発を進めています。このビジネスジェット機は12人乗りとコンコルドの100人乗りに比べて大変小型ですが、その小さい機体と、特許を持つ特殊な翼形状によって発生する衝撃波を最小に抑え、燃料効率を向上させることができます。その翼形状実現に当たっては炭素繊維強化材料技術の向上も重要な役割をはたしています。最大速度はマッハ1.5で、ニューヨーク・パリ間を4時間で結ぶことができ、また北米大陸も(衝撃波の発生を抑えるために)音速ぎりぎりのマッハ0.98で飛行したとしても現在の5時間から4時間へと短縮することができます。航続距離はコンコルドの7200キロに対して同機は6400キロです。
同社では現在NASAの風洞施設を使った空力形状実証試験を実施中で、2015年までには米連邦航空局(FAA)の型式証明(TC)を取得、営業飛行を開始したいと考えています。同社のコンセプトはより大型の機体にも適用できるため、この小型超音速ビジネスジェット機の運用に成功すればその後に私たちはまたコンコルドのような大型の超音速旅客機を使う時代を迎えるかもしれません。
五月女
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